2008年10月31日金曜日

会報かわうそ13号 1996年3月4日発行

会報 かわうそ 13号     
         [発行責任者] 
           清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
           流域郡市民の会 会長 池井 良暢 
               1996年3月4日発行

◆「川が育むふる里」講演会
   1300人集め、カルチャーが燃えた! 
   たくさんの皆様、ご参加・ご協力ありがとうございました
 12月17日、人吉カルチャーパレス大ホールで開催された講演会「川が育むふる里-今ダムを考える」(週刊金曜日主催)は、質量ともに大成功を収めました。
 約1300人が入場した会場は活気に満ちあふれ、若い世代も多く感動的でした。人吉の地で、このような硬派の講演会が、カルチャーパレス大ホールに立ち見が出るほどの聴衆に埋めつくされた事は、未曾有の事だと思います。5人の著名な講演者も次々と川辺川ダム問題を斬りました。
◆ジャーナリストの本多勝一氏:「川辺川ダム建設は税金の無駄づかい。建設省のダム宣伝は、結婚サギのようなものだ」
◆経済評論家の佐高信氏:「オウムに破壊活動防止法が適用されそうだが、美しい国土を破壊する建設省にこそ破防法を適用すべきだ」
◆作家の椎名誠氏:「海岸やダムの開発は、地主など当事者だけではなく、流域全体の問題としてとらえるべきなのに、日本ではそれができていない」 
◆カヌーイストの野田知佑氏:「先進国では、ほんの少数の人間でも反対すれば、ダムはできない」
◆宍道湖淡水化事業をストップさせた島根大教授の保母武彦氏:「五木村民には、ダムを造らず村がよくなるか、という不安がある。しかし開発に頼らず村おこしを実現させた例は多数ある。五木の知名度は全国有数。都会には、ふる里を求めている多く人がいる」
 時代は「開発」から「自然との共生」へと大きく変わりつつあります。私たちにとって、そして次の世代にとって何が一番大切なのか。ふる里の将来について大いに考えさせられる講演会でした。 

            満員の人吉カルチャーパレス
             1995.12.17 緒方撮影
            若鮎の会メンバーも大活躍
             1995.12.17 緒方撮影
            満員の人吉カルチャーパレス
             1995.12.17 緒方撮影
            2階席まで満員の人吉カルチャーパレス
             1995.12.17 緒方撮影
◆手渡す会・12月~2月の出来事
12/2  川辺川ダム事業審議委員会の第2回委員会。「ダム事業に地域住民の意見を反映させるための申し入れ書」と約700人の署名を提出。
12/5  「川辺川ダム建設中止を前提とした五木立村計画の策定」の申し入れに対し、県は「中止の場合の計画は策定しない」と回答。
12/17 「川が育むふる里」講演会(1300名参加)
12/30 第2回「ちょっとまて川辺川ダム、清流リレーマラソン」
      (熊本県庁~五木村~人吉市くま川ハウス、30名参加)
1/27  川辺川ダム事業審議委員会の第3回委員会。「五木村再建のための調査立案委員会の設置」を求める申し入れ。
2/10  市房ダム見学会。
2/16  理学博士・松本幡郎氏を迎えダム代替地地質についての学習会。
      五木ダム建設予定地の見学会。
2/17  川辺川ダム事業審議委員会、五木村で村民から意見聴取。
2/21  NHK「クローズアップ現代」(全国ネットで放映)にて、川辺川ダム問題が大きく取り上げられる。
    *五木村でチラシ配布などの広報活動に取り組んでいます。

◆行政は、川辺川ダム中止の場合の
    立村(村づくり)計画を示せ!
 川辺川ダム建設計画を見直す、という名目で建設省が設置した「川辺川ダム事業審議委員会」は2月17日、五木村で8名の村民の方から非公開の意見聴取を行いました。
 「村民は事業推進を希望した」というような報道をしたマスコミが多かったようですが、「ダム本体を早く造ってほしい」という声は(報道を通して知り得た範囲では)伝わって来ませんでした。
 昭和41年の建設省による一方的なダム建設発表以来、五木村はダム問題で大きな苦難を強いられ、人口も大きく流出しました。また、ダムができるからという理由で社会基盤整備も進まず、水没地の小学校では体育館さえ造ることができない状態が30年も続いているのです。ダム問題を解決し、将来を見据えた村づくりに早急に取り組まなければ、状況は悪くなる一方です。
 しかし現在、ダム建設の目的はなくなっています。河川改修が進み、昨年7月の記録的な大雨でも洪水は起きませんでした。農家もダムの水は不要だと言っています。反対にダムができれば、下流はダム放流による大洪水の危険にさらされます。結局のところ上流も下流も、ダムによる被害者なのです。 審議委員会は中止という結論を出す場合もあるのですから、行政はダムによる立村計画だけでなく、ダム中止の場合の五木立村計画も早急に策定し、住民に選択肢を与えるのが公正なやり方ではないでしょうか。

◆100キロ走破!清流リレーマラソン
 第2回「ちょっとまて川辺川ダム・清流リレーマラソン」が、12月30日午前8時半に熊本県庁をスタート。地元人吉市の中高生を含む30余人が『ちょっとまて川辺川ダム』と書かれたタスキをリレーし、ダム見直しを沿道の県民に訴えながら人吉市までの約100キロを走破しました。
 一昨年の第1回は、大晦日に人吉市をスタートして実施しましたが、今年はその復路として熊本市から城南町、松橋町、宮原町、東陽村をへて雪景色の五木村の大通峠へ。五木村頭地、相良村をへて、午後7時すぎにゴールの「くま川ハウス」に拍手の出迎えを受けながら到着しました。
 一人平均1キロから6キロ単位で交替しながら走り抜きました。昨年に続いて参加した人吉市の高校生・柳原哲郎さん(18才)は、「三区間走りましたが、中でも大通峠までの上りがきつく、雪まで降り出してとても寒かったです」と話していました。

◆会計報告(95、11、16~96、2、19) 
収入の部      金額       備考 
繰越金        87,446 
年会費・カンパ 1,017,158 グッズの売上、雑収入等も含む 
合計       1,104,604  
支出の部      金額       備考 
郵送費       159,600 会報発送など 
紙代         21,034 ニュース、チラシ、資料など  
事務用品費     74,215 封筒、文具、写真現像、印刷外注費など 
事務所維持費   366,303 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機、水道など 
旅費         22,600 審議委員会への申し入れガソリン代など 
これまでの個人立替分 200,000 くま川ハウス敷金など 
電話機(FAX)    43,775 
その他        35,006 講師謝礼、灯油代 
合計        922,533  
(収入)    (支出) 
1,104,604-922,533=182,071円
◆皆様方の会費・カンパのおかげと、スタッフの経費節減の努力で、今回はこの会報を発送しても、ちょっぴり黒字会計になることができました。◆12月17日の講演会で、たくさんの方に入会いただきました。また会場でカンパを6万1767円もいただきました。ありがとうございました!◆今回、まだ会員になられていないに方には会費等の振り込み用紙を同封させていただきました。年会費(1000円) を納入され、ぜひ会員になってください。もちろん、カンパも大歓迎いたします。                         
◆あなたの言葉が、
   でっかい看板になります! 
 看板文句を募集中!
 看板娘も募集中!(こっちは冗談。でも、なりたい方がいらっしゃれば光栄です)
 くま川ハウスの球磨川に面した大きな看板(高さ2m×幅12m)をかけかえ、グーンと美しくしたいと思っています。で、この際、会員の皆様方からその文句を募集しよう、という事になりました。集まった意見は定例会でみんなで審査し、意見をくださった方から審査と抽選で「手渡す会」や「清流」にちなんだ景品を差し上げようと思っています。 内容、文句、イメージ、デザイン、意見など、どんな事でも結構です。過激なやつ、優しいやつ、おもしろいやつ…楽しみに待っています。(しかし、字数が多くなると看板が見づらくなりますので、ご注意ください) 
★宛先・熊本県人吉市新町16番地 くま川ハウス「看板文句募集係」までどうぞ。(3月16日必着でお願いしまーす!)

☆お知らせコーナー
◆パソコン通信を始めたよ! 
 「手渡す会」でも、今年のお正月からパソコン通信を始めました。川辺川や清流・美しい自然を愛する日本各地の人達が夜ごと集まって、気軽におしゃべりをする部屋ができたのです。(熊本市内の有志の方は、昨年から始められています) 興味のある方は、NIFTY ID VZB01703佐藤亮一までメールを!

◆毎月最終日曜は「川が育むふる里会」 
 昨年12月17日の講演会に向けての実行委員会は、球磨川流域から県内各地へと、自然とふる里を愛する人の輪を大きく広げることができました。講演会が終わってもこのつながりを広げていこうと、「川が育むふる里会」という名称で月1回、最終日曜日に「くま川ハウス」に集まろう、ということになりました。次回は、3月31日午後7時からです。是非、のぞいてみて下さい!(翌日の定例会は、お休みになります)

◆編集後記 
 2月21日のNHK「クローズアップ現代」で、川辺川ダム問題が全国ネットで大きく放映されました。ちょっぴり顔が映っていた私のところにも、全国の友人からたくさん電話がかかって来て、やっぱり全国放送は反響が大きいなと実感しました。手渡す会の活動も今年で4年目に入りますが、ずいぶん広がってきたなと実感します。3月29日と30日には、熊本市内で日本環境会議が開催されますが、ここで もダム問題が大きく取り上げられます。特に2日目の「清流を未来に」と 「次の世代に残すもの」の分科会では現地からの報告もありますので、是非ご参加下さい。(N.O.)

会報かわうそ12号 1995年12月1日発行

会報 かわうそ 12号     
          [発行責任者] 
             清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
             流域郡市民の会 会長 池井 良暢 
              1995年12月1日発行


◆12月17日(日)「週刊金曜日」講演会
    人吉カルチャーパレスにて開催します!
   ゲスト 椎名 誠(作家) 
        本多勝一(ジャーナリスト)     
        野田知佑(作家)  
        佐高 信(経済評論家)     
        保母武彦(宍道湖淡水化事業を
              中止させた島根大学教授)
 「週刊金曜日」という雑誌をご存じですか?市民の立場に立ち、各地の住民運動も支援している創刊2年を迎える雑誌です。その週刊金曜日の主催により、人吉で「川が育むふるさと-今ダムを考える」というテーマで講演会が開かれることになりました。
 全国でも著名な豪華ゲストが、川辺川ダム問題をずばりと斬ります。ダム問題を正しく理解し、将来のために賢い選択をするためにも是非お話を聞きたいですね。日頃はめったに聞けない、素晴らしい、また楽しいお話が聞けると思います。年末の日曜日でお忙しいこととは存じますが、ご家族・ご友人お誘い合わせの上、多数のご参加をお願いします。

◆川辺川で「絶叫ジャンプ大会」
 「川辺川はおれのものだ!」「ダムなんていらないぞ!」9月3日、相良村境田橋付近の川辺川で、「絶叫ジャンプIN川辺川」(同実行委主催)が開かれました。
 絶叫ジャンプは、高さ4mの岩の上で思い思いの言葉を叫んだあと、川辺川へ飛び込むもので、ただの「ギャー」から自然保護派の絶叫までさまざま。大きな声が河原に響き渡り、水しぶきが上がりました。タレントのウンババ中尾さんもかけつけ、大いに盛り上がりました。
 中にはカヌーに乗ったまま飛び込む人や、高さ10mの境田橋の上から飛び込む人も続出しました。これも、自然がそのまま残されている川辺川だからこそできる事です。もしダムができたとしたら、川は濁り、水量は減り、下流への砂礫の供給が止まるため、淵も大きな石で埋めつくされます。なんとかダム建設を止め、この「宝物」を子供たちに手渡したいですね。

        相良村境田橋付近の川辺川 
        1994年7月10日 手渡す会撮影

◆手渡す会・7月~11月の出来事
7/3   「7・3水害から30年、ダムと水害を語る会」(下青井会館)
7/7   建設省川辺川ダム説明会(治水)に参加、質疑。
7/23  「手渡す会」総会(青井神社にて)
7/31  建設省のダム説明会に対する公開質問状提出。
8/4   建設省川辺川ダム説明会(地質)に参加、質疑。
/28~ 川辺川土地改良事業への異議申立てに関する口頭審理(3回目)
9/3   「絶叫ジャンプIN川辺川」に参加。
9/6   川辺川ダム事業審議委員会は「事業推進の立場の県知事が委員を選んでいるので、住民の意見は反映されない」として、白紙撤回を県知事に要請。県当局と話し合い。
9/8   川辺川ダム事業審議委員会の初会合。「地域住民の意見をダム事業に反映させる」はずが、住民の傍聴をシャットアウト。
9/13  「川辺川・この川を残そう!」上映会(くま川ハウスにて)
9/18  「ありがとう!福岡賢正さん」お別れパーテイー(くま川ハウスにて)
9/30  建設省川辺川ダム説明会(環境・地域振興)に参加、質疑。
10/9  川辺川ダム事業審議委員会の現地視察。「十分な審議を行うため、審議期間をあらかじめ設定しないこと」「審議委員会の住民傍聴を認める事」などの申し入れ書を提出。
10/18~日本弁護士連合会の全国集会で、川辺川ダム問題も報告される。その後、四万十川、早明浦ダム、大渡ダム、木頭村などを視察。(手渡す会より8名参加)
10/28 足羽川ダム建設反対全国大会(福井県)参加。
11/4~5五木村「子守唄祭」にてチラシ配布などの広報活動。
11/12 川辺川ダム事業審議委員会の公聴会。「わずか16名、一人あたり15分の制限時間では、地域住民の意見は把握できない」として、2回目の公聴会開催を求める申し入れ書を提出。
11/16 建設省に対して、資料公開と「川辺川ダム建設を中止した場合における五木村の立村計画も立案・提示し、住民に選択肢を与える」などの申し入れと、話し合い。
11/22 県知事に対し、川辺川ダム事業審議委員会のメンバーの見直しと公聴会の再度開催を要請。県当局と話し合い。
     建設省川辺川工事事務所との交渉 手渡す会撮影
     左より大山さん、西村さん、藤原さん、重松さん、原さん
     右側の中央は、光成調査設計課長(当時)

◆建設省の動きと私たちの対応
 長良川河口ぜき問題をきっかけに、大規模公共事業の見直しについて社会的関心が高まったのに対し、建設省は今年6月30日、川辺川ダムを含む全国11のダム事業について、計画の変更や中止を含めて見直すための審議委員会を設置すると発表しました。
 しかし、それは五十嵐元建設大臣が提起し、私たちが求めていた「第三者機関としての見直し機関」ではなく、建設省主導の「見直し」であり、また、審議委員会のメンバーを事業推進の立場をとる知事が推薦することになっており、手渡す会では「審議委員会の白紙撤回」という基本姿勢をとっています。 「川辺川ダム事業審議委員会」は9月の初会合、10月の現地視察、11月の公聴会と、次々と動きを見せていますが、私たちもそれに対応して「地域住民の意見を反映させるために」(これは審議委員会の目的であります)何度も申し入れ、話し合いを行っております。
 また建設省は7月から、計画発表以来29年目にして初めて、一般住民を対象にした「川辺川ダム説明会」を3回にわたって開催しましが、説明も住民の納得のいくものにはほど遠く、住民の疑問や不安は一層大きくなったと言えるのではないでしょうか。
         川辺川ダム事業審議委員会の会場前で、
         福島知事(当時)に詰め寄る原豊典さん
         熊日新聞 1995年9月9日

◆会計報告(95、6、16~95、11、15) 
収入の部      金額       備考 
繰越金       434,877 
年会費・カンパ 1,273,704 グッズの売上、雑収入等も含む 
合計       1,708,581  
支出の部      金額       備考 
郵送費       378,341 会報発送など 
紙代         52,032 ニュース、チラシ、資料など  
事務用品費     17,568 封筒、文具、など 
事務所維持費   453,402 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機、水道など 
旅費         159,534 四国8名、福井1名、など 
ビデオ制作費    266,358 パソコンソフト、ダビング(200本)
ダム説明会撮影   60,000 
その他        233,900 印刷外注、会場費、器材借用など 
合計       1,621,135 
 (収入)    (支出)
 1,708,581-1,621,135=87,446円
◆手渡す会の財政が逼迫しております。この会報を会員、協力者の皆様に発送すれば、財政も底をつきます。(赤字分は個人負担となってしまいます) 大変失礼かとは存じますが、郵便振替え用紙を同封させていただきました。まだ会員になられていない方は、是非会員になっていただきたいと思います。また、年会費(1000円)を納入されていない方は、納入をよろしくお願いします。もちろん、カンパも大歓迎いたします。手渡す会は、市民の皆様の浄財で成り立っております。ご意見・ご要望をぜひ通信欄にお書き添えいただければ幸いです。

◆見て!見て!見て!
    「川辺川・この川を残そう!」     
    ビデオ 40分 VHS用 1500円
 パソコン上で、写真、音声、音楽を編集してスライドショーを作り、ビデオテープに録画しました。内容は「ダムの水」「ダム下流の町」「ダム建設・4つの目的とは!?」「緑のダム」「五木村」「楽しい川」「お知らせ」の7部からなっています。
 作ったのは、ワープロにも触ったことのない、どしろうとのアタシ。完成品として作り上げる自信などなかったので、皆にはナイショで始めました。
 幸い「パソコンの天才児」「愛と勇気と美声の男」「美貌のアナウンスクイーン」の3人の応援を得て、長い歳月(のべ25日間)と幾多の苦難(ほんとはすっごく楽しかった)の末、テスト版完成。手渡す会の皆に見てもらい手直し。最終盤完成!ダム問題を訴える、手渡す会初のビデオができました。川のために何かしてやりたい、という気持ちを形にすることができたうれしさで一杯です。皆で、山・川・海の美しさを、素晴らしさと大切さを、そしてそれを破壊する事の不当さを訴えていきましょうよ!(R.S.)
○ビデオが欲しい方は…同封の振り込み用紙に送料込み1800円 通信欄に「ビデオ希望」とご住所、お名前をお書きになればOK! 入金確認後、直ちに発送いたします。(お問い合わせ佐藤まで0966(24)5631)
      川辺川に飛び込む高校生
      相良村権現橋  1994年夏 手渡す会撮影

◆編集後記 
早いもので、1995年もあとわずかです。今年は建設省が動きました。町内会の回覧板を使ってのダム宣伝ビラまき、ダム説明会、そしてダム審議委員会。私たちの税金で一方的な宣伝をする事には腹が立ちますが、これは建設省としても一方的にダム事業を進めることができなくなった事の表れでもあります。状況は変わりつつあります。17日には椎名誠さんをはじめ、豪華ゲストを迎え、今年最後の大イベントを行います。カルチャー大ホールを満員にしたいと頑張っておりますので、どうぞたくさん人を連れて、おいでください。お待ちしていまーす!忘年会を25日(月)7時より、くま川ハウスで行います。大いに盛り上がりましょう。(料理持ち込み大歓迎です!) では、よいお年をお迎えください。(N.O.)
皆様方のご感想、ご意見、ご要望をお待ちしております。
   人吉市新町16番地「くま川ハウス」までどうぞ ■0966(24)9929

2008年10月13日月曜日

会報かわうそ11号 1995年10月12日発行

会報 かわうそ 11号    
           [発行責任者]    
            清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
            流域郡市民の会 会長 池井 良暢   
              1995年10月12日発行

◆川辺川ダム事業審議委員会に
        あなたの声を!
 建設省は、川辺川ダム計画の目的や事業内容を再検討するために「川辺川ダム事業審議委員会」を設置しました。この審議委員会は、地域住民の意見を事業に反映させ、事業計画の変更や中止の判断を下す場合もあるといいます。手渡す会では、審議委員会の白紙撤回を求めていますが(同封のニュースをご参照下さい)住民の意見を伝えるために、皆様方に下記のような事をご提案します。
          熊本日日新聞 1995.9.7

■同封の「意見申出書」と「原稿用紙」にあなたの意見を書かれて、ダム審議委員会に郵送してください。(詳しくは、別紙を御覧ください) 
■ご家族・ご友人にも、是非おすすめ下さい。
  郵送先は…  〒812  福岡市博多区博多駅東2-10-7 福岡第二合同庁舎 川辺川ダム事業審議委員会事務局あて
川辺川ダム事業審議委員会  
委員氏名   役職名      住所 
岩崎泰頴 熊本大学理学部教授 熊本市黒髪2丁目熊大理学部
江藤 孝 熊本大学法学部教授 熊本市黒髪2丁目熊大法学部 
長 智男 九州共立大学学長 北九州市八幡西区自由ヶ丘1-8 九州共立大学 
戸田義宏 九州東海大学農学部教授 阿蘇郡長陽村河陽九州東海大学農学部 
米沢和彦 熊本県立大学総合管理学部長 熊本市健軍 熊本県立大学 
福島譲二 熊本県知事   〒862-70熊本県知事(だけで着きます) 
福永浩介 人吉市長    人吉市九日町1 
高岡隆盛 相良村長    相良村四浦153 
西村久徳 五木村長    五木村西谷7035 
高田昭二郎 熊本県議    錦町一武2111 
恒松 新  相良村議長   相良村柳瀬2319 
照山哲榮  五木村議長   五木村甲2672-2


◆「手渡す会」総会の議事内容報告
 去る7月23日、「手渡す会」創立2周年を迎えての総会を、多くの会員の皆様を迎え、青井神社にて開催しました。
 まずは、池井会長の挨拶。その後、重松事務局長の一昨年8月「手渡す会」創立以来の2年に及ぶ経過報告。本当にいろいろなことがありました。2年前、ここまでこの運動が進展するとはだれが予測したでしょう。会計報告、監査報告の後、議事に移りました。会則の一部改訂、役員選出、今後の運動方針、を話し合いました。その後、ダム審議委員会への対応や、今後どの様にして川辺川ダム問題を球磨川流域や県内に広げていくか等、積極的な意見交換が行われました。
 会長に池井良暢さん、事務局長に重松隆敏さんが再選されました。以下、当日の議事内容の報告を致します。
       日弁連人権擁護大会「清流をわれらの手に」(高知)に参加
        1995.10.19 手渡す会撮影
日弁連大会(高知)に参加した手渡す会スタッフ
後列左から先田さん、木本さん、原さん、東さん、西さん、原さん、岡さん、大山さん  前列左から古川さん、倉田さん、重松さん、梅山さん、佐東さん

       早明浦ダムの看板を見る重松さん 1995.10.20 手渡す会撮影
     早明浦ダム下流の濁水 1995.10.20 手渡す会撮影
◆12月17日(日)「週刊金曜日」大講演会、
     人吉カルチャーパレスにて開催!
豪華ゲスト 本多勝一(ジャーナリスト、週刊金曜日編集長)
        佐高 信(ジャーナリスト、週刊金曜日編集委員)
        野田知佑(カヌーイスト)        
        保母武彦(宍道湖干拓を中止させた島根大学教授)    
        宮崎よし子(女優)(交渉中)        
        椎名 誠(作家)(交渉中)
 テーマ「川が育むふるさと-今ダムを考える」 「週刊金曜日」という雑誌をご存じですか?市民の立場に立ち、各地の住民運動も支援している創刊2年を迎える雑誌です。その週刊金曜日の主催で、人吉で大講演会が開かれることになりました。豪華ゲストが、川辺川ダム問題をずばりと斬ります。これは、ダム問題を全国に広めるまたとないチャンスです。どうか皆様、12月17日(日)の午後は、ご予定を空けておいていただけないでしょうか。詳細は、11月末頃ご連絡いたします。実行委員にも是非ご参加下さい。みんなのアイデアを集めよう!
第2回実行委員会
◆カルチャーを満員にしよう!
 日時 10月22日(日) PM7:00~8:30
 場所 くま川ハウス(人吉市中河原)

◆編集後記
 今年の夏も清流を求めて、川辺川は多くの人々で賑わいました。ダムができれば、こういう風景もなくなります。私たちの運動の原点になった「再考・川辺川ダム」を書かれた毎日新聞記者の福岡賢正さんが、福岡に転勤されることになりました。5年間、本当にありがとうございました。福岡さんの最新記事を同封しました。多くのマスコミがダム問題を「環境か、開発か」という視点でとらえているように思いますが、これを読めば「開発」どころか取り返しのつかない「負の遺産」を次の世代に残す事になるのがよくお分かりになると思います。回りの人にも薦めて下さい。ダム審議委員に、皆様方の声を是非伝えてください。一人一人の声で、私たちの宝を守りましょう!(N.O.)

会報かわうそ10号 1995年6月27日発行

会報 かわうそ 10号 
         [発行責任者]
          清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
          流域郡市民の会 会長 池井 良暢
             1995年6月27日発行

◆日本弁護士連合会が、
   川辺川ダム問題の現地調査を開始!
 日本弁護士連合会の公害対策環境保全委員会(寺田武彦委員長)は、川辺川ダム建設や国営川辺川総合土地改良事業について、6月10日から3日間にわたり現地調査を行いました。
 私たち「手渡す会」ほか、川辺川ダム建設見直しを訴える7つの民間団体は、昨年11月に日弁連と県弁護士会に対し、「川辺川ダム建設は五木村の水没のほか、下流域住民にも大きな影響がある。環境アセスメントもなく強行されようとしている。土地改良事業の計画変更では農民の十分な同意のないまま進められようとするなど、重大な人権侵害がある」として調査を申し立てていました。
 10日に熊本空港に下り立った日弁連の8名と県弁護士会の4名の弁護士さんは、まず球磨川下流域の荒瀬、瀬戸石両ダムを視察。人吉到着後、午後は市内の旅館、観光、漁業関係者や水害常襲地帯の住民からの聞き取り調査をしました。市民からは、昭和40年の水害は市房ダムからの放流によるものである、との指摘が多く出されました。
 11日は、五木村の現状を知るために、同村役場で西村久徳村長ら村関係者5名と1時間にわたって会談しました。委員たちからは、「川辺川ダム建設の見直しの声が上がっているが、村としてはどう受け止めているのか」など、次々に率直な質問が出されました。
 西村村長は、ダム計画発表以来29年にも及ぶ苦難の経緯とその心情を力を込めて話され、「現在では、ダム建設を前提として、村づくりに取り組まざるを得ない」と語られました。
 その後、上荒地の五木ダム建設予定地、頭地と高野代替地、相良村の川辺川ダム建設予定地、市房ダムを調査し、多良木町で利水事業関係農家から聞き取り調査をしました。
 最終日の12日は、建設省川辺川工事事務所、川辺川土地改良事業組合事務所を訪問し、推進側から事情説明を受けました。今回の調査結果は、長良川河口堰をはじめ、全国の河川開発問題の一例として、10月に高知県で開催される日弁連の人権シンポジウムで中間報告される予定です。
         高原(たかんばる)台地の茶畑
           1994年 手渡す会撮影

       川辺川から引かれた農業用水路
        1994年の大渇水でも豊かな流れです 1994年 手渡す会撮影
◆手渡す会・2月~6月の出来事
2/15  フォーラム「川と開発を考える」(東京)に参加。ダニエル・ビアード米開墾局総裁に、川辺川ダム問題を直訴する。
3/5   「ダム問題を考える市民大会」開催 文化センター 200名参加地質学者・生越忠氏講演「川辺川ダムは安全か?」
3/11~ 熊本県弁護士会の公害対策環境保全委員会(竹中敏彦委員長)川辺川ダム問題を現地調査(第1回目)
3/12  ユネスコ市民大学「身近な環境と自然保護」講座で、川辺川流域の自然観察会30名参加
4/4~  熊本県弁護士会、川辺川ダム問題を現地調査(第2回目)
5/30  「川辺川ダム建設見直しに関する意見書採択を求める陳情書」を、新人吉市議会の竹田勝議長に提出
6/9   市民有志14名が、川辺川ダム建設見直しを人吉市議会に陳情
6/10~日本弁護士連合会が川辺川ダム問題を現地調査
◇去る4月の統一地方選挙で、人吉市議会議員の顔ぶれも大幅に変わりました。「手渡す会」では、早速、新しい市議会にダム見直しの陳情書を提出しました。これからも清流球磨川・川辺川を未来に手渡すために、川辺川ダム建設の見直しを求めて、元気一杯活動いたしますので、ご支援をよろしくお願いします。
◆会計報告(95、2、16~95、5、15) 
収入の部      金額       備考 
繰越金      303,532 
年会費・カンパ 523,392 グッズの売上、雑収入等も含む 
合計       826,924
支出の部      金額       備考 
郵送費       9,280 資料発送など 
紙代       36,680 署名用紙、ニュース、ビラ、資料など  
事務用品費   13,444 封筒、文具、印刷外注費など  
事務所維持費 304,359 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機、水道など 
その他      28,284 器材借用費ほか  
合計       392,047 
 (収入)    (支出) 
826,924-392,047=434,877円
◇1ケ月に、これくらいのお金がハウス(事務所維持)にかかっています!
 家賃4万円、電気5千~1万円、電話1万~2万円、コピー1万~2万、水道700円、印刷機維持費1万円  合計7万5千円~10万円
◇会員の皆様、協力者の皆様、市民の皆様のご協力により、黒字会計となりました。この資金を元にして、より一層の活動を計画しております。今回、年会費(1000円)とカンパの郵便振り込み用紙を同封させて頂きました。ご意見・ご要望を、ぜひ通信欄にお書き添えいただければ幸いです。


◆「硬いが、もろく崩壊の恐れ」
  生越博士川辺川ダムサイト予定地を指摘
 阪神大震災による新交通システム崩壊を予言したとして注目を集めている、地質学者の生越忠(おごせすなお)氏の「川辺川ダムは安全か?」講演会が、3月5日、人吉文化センターで開催されました。生越先生は、昨年6月に人吉を訪れ、川辺川ダム建設予定地などを視察・調査しており、地質面や地震との関連から、次のようにダムの安全性を語られました。
 「川辺川の岩盤自体は硬いが、地殻変動で割れ目が多く、その割れ目に粒状の粘土が詰まっているものがかなりあった。これが水につかると粘土が流れ出し、すき間になる。例えるなら積み木と一緒で、ひとつひとつは硬いが、もろさがある。
 ダム予定地の四万十層は、土木関係者が厄介がるほど、ひび割れが多くすぐ崩れる。仮に大地震が起き、ダム本体が崩れなくても、ダム湖周辺の山は水により崩れやすく、崩れたら水がダムを越えて流れ出す可能性もある。
 地震が起きると岩盤に強い力がかかる。もしダムの右岸と左岸に地質の違いがあるとコンクリートはねじれる。川筋は周囲の山に比べ震度はより高くなる。ダムの調査はよほど慎重にやらなくてはいけない。」
      「川辺川ダムは安全か?」で講演する生越忠氏
        1995.3.5 人吉文化センター 緒方撮影


◆くま川ハウス開設1周年、「手渡す会」創立2周年
     総会を7月23日(日)開催します!
 この人吉球磨地方をとりまき、つらぬく山・川・海の自然の行くすえと、そこで生活する私たちの行くすえとに関心のある人達が、だれでも気軽に立ち寄り、集い、話をし、大いに楽しむことができる場所を作りたい…。そんな願いを込めて、「くま川ハウス」を開設したのが昨年の5月でした。
 この間、多くの皆様のご協力を得る事ができ、このたび1周年を迎える事ができました。これまで、多くのイベントなどを開く事ができ、また資金面でも毎月12万円あまりの定額カンパ(ハウス応援団)をたくさんの方からいただきました。また、月曜日の「手渡す会」定例会をはじめ、いろんな会合も盛んに行われるようになりました。
    日  月  火  水  木  金  土
午前      プリンの会   三味線教室  
午後           EM野菜販売 
よる 定例会    水曜パブ 
◇定例会:手渡す会の活動についてのミーテイング。だれでも参加できます。あなたも是非のぞいてみてください。8時ごろから。
◇プリンの会、EM野菜販売:別紙「プリンの会通信」を御覧ください。
◇水曜パブ:ビールでも飲みながら、川やいろんな事について語ろう!だれでも参加できます。7時すぎから。
 上の表の空いているところは、「くまハウス」設立の趣旨に賛同される方ならだれでも、自由にご利用できます。(ご利用される方は、ハウスまたは担当スタッフ佐藤TEL24-5631までどうぞ)仲間の輪を広げましょう。
 また、今年8月8日で、「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」も2周年を迎えます。ハウス1周年と、手渡す会2周年の記念もかねて、総会および納涼パーテイーを下記のように計画しました。ご出席できない方への委任状や、出欠確認の葉書などを入れなければならないところですが、正直な話、経費節減のため省略させていただきました。ご出席できない方も、お手紙、FAXなどでメッセージをいただければ幸いです。おおいに飲み、語りましょう!

◆ハウス開設1周年・手渡す会2周年 総会&納涼パーテイー  
とき  7月23日(日)午後7時30分~  
ところ 青井神社 参集殿  
なかみ ・経過報告 ・意見交換 ・ビアパーテイー(会費1000円)       五木の風景 1994年 手渡す会撮影

◆編集後記   私たちの運動も、8月で3年目に突入しますが、「もうダムは出来よるのに、なんばすっとか」というような声もまだ耳にします。まだ、ダム本体工事には手がつけられていません。現在7割近くの工事が終わったダム取り付け道路が完成して時点で、ダム本体の必要性を再検討すべきだ、というのが私たちの考えで、ただ、やみくもに反対しているのではないはずです。◇「かわうそ」も10号を発行する事ができました。今回は投稿を2ページ取り入れ、活字も5%大きくしました。◇最近、野坂建設大臣の「長良川河口堰の運用開始」と、青島都知事の「世界都市博中止」という、好対象の2つの出来事がありました。社会は大きく変わりつつあります。大きく構えて、未来のために頑張りましょう。(N.O.)

会報かわうそ9号 1995年2月20日発行

会報 かわうそ 9号  
         [発行責任者]
           清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
           流域郡市民の会 会長 池井 良暢
              1995年2月20日発行

◆阪神大震災「新交通システム崩壊」を唯一人警告していた
 生越忠氏「川辺川ダムは安全か」講演会 
   3月5日(日)人吉文化センターにて開催します!
 このたび、元和光大学教授で、著名な地質学者である理学博士・生越忠先生をお招きして、講演会を開くことになりました。生越さんは、昨年6月人吉で開かれた「九州住民運動交流集会」で来人され、川辺川ダムサイト予定地と五木村の頭地代替地を調査されました。
 先生は、「ダムサイト予定地周辺は四万十層で、見たところ硬い地質だが、脆くて壊れやすい。頭地代替地は、崩落土砂が溜ってできた平地のようで、集中豪雨などで大きな地滑りを起こす可能性がある。さらに、旧五木銅山から鉱毒水が流れ出て、貯溜水が汚染する恐れもある」などと指摘されました。
 これに対して建設省は、「現在までの調査では問題ない」としていましたが、ダム予定地近くには活断層もあり、川辺川ダムは本当に安全なのか、という視点で今回お話をお聞きしたいと思います。
 生越さんは、今回の阪神大震災による「新交通システムの崩壊」を、唯一人鑑定書を書いて6年前に指摘されていました。この事は、2月5日号のサンデー毎日にも詳しく報道されました。
 集会の益金は、全額震災の被災者の方々へ寄付します。今回、郡市内の皆様にはチケットを2枚同封させていただきました。ご家族・ご友人お誘い合わせの上、多数のご参加をお願いします。なお、チケットの精算は、当日会場受付けでお願いします。

◇山下弘文パネルデイスカッション
 生越さんの講演会の後半は、日本湿地ネットワーク事務局長の山下弘文さんを司会に、ダム見直し候補者を含むパネラー達が川辺川ダム問題についてのパネルデイスカッションを行います。候補者が勇気を持って統一地方選挙を戦えるように、1人でも多くのご参加をお願い致します。
      ダム問題を考える市民大会 人吉文化センター 
        1995年3月5日 緒方撮影


◆川辺川ダム関連費用を阪神大震災の復旧費に転用せよ!
 「不要・不急の大規模公共事業の予算と資源と技術と設備・組織・人を、阪神大震災の災害復旧事業に転用すべきだ」という世論が盛り上がりつつあります。地域住民の大多数が望んでいない川辺川ダム関係の予算(来年度はダム70億、利水4億)も復興資金に充てるべきです。


◆「環境こそ宝」を心に
  大石武一・初代環境庁長官が講演
 12月17日、人吉カルチャーパレス小ホールで、初代環境庁長官で自民党の代議士会長も務められた大石武一さんを迎え講演会を開きました。会場では約400名の市民が熱心に聴講しました。
 大石さんは、東北帝大医学部卒の医学博士で、衆議院議員として当選10回、参議院議員として当選1回を果たし、長年国政に携わってこられました。昭和46年には初代環境庁長官に就任、51年には農水大臣も務め、現在は財団法人緑の地球防衛基金会長、全国畜産農協連合会会長なども務めており、ダムを例に環境の重要性を説かれました。
 大石さんは、政治はヒューマニズム(人間性)が最も大切だと力説されました。また、現在の林野庁による森林破壊や、縦割り行政の問題点、長期政権による政治の腐敗や、政官財の癒着を力を込めて批判されました。
 また、毎日新聞記者の福岡賢正さんの著書「国が川を壊す理由」を絶賛されました。「役人は30年も前の川辺川ダム計画を押し通そうとする。社会情勢は変わっているのに、変わらないのはダムを造るということだけ。住民の意見を聞くことが大切であり、上から押し付けるのは間違いだ」と力説されました。
 最後に、「国語の勉強で、尾瀬を守るために力を尽くされた大石さんに感動しました」という八代市の小学6年生、右田しずかさんが花束を贈呈し、講演会は感動のうちに終わりました。
    講演会あとの大石武一さんを囲んでの交流会 くま川ハウス
     1994年12月17日 手渡す会撮影

     大石武一さんと緒方俊一郎さん、緒方紀郎さん
       くま川ハウス 1994年12月17日 手渡す会撮影


◆「アメリカのダム開発は終わった!」
  ビアード米国開墾局総裁、来日する
 合衆国開墾局総裁、ダニエル・ビアード氏が2月15日、日本弁護士連合会主催のフォーラムに出席のために来日しました。
 世界で最も有名な大型ダム開発機関の長であるビアード氏は、昨年5月にブルガリアで開催された「国際かんがい排水委員会」の年総会において、「アメリカにおけるダム建設の時代は終わった」と述べ、開墾局の大規模な灌漑計画のほとんどが経済的でなかった事を認めました。他の先進諸国も同様の動きを見せています。日本も見習うべきです。

◆3月こそは採択を!
 12月人吉市議会本会議が行われた22日朝、市民約50名が市役所前で横断幕を掲げて「川辺川ダム見直し陳情書」の採択を求めました。しかし、残念な事に市民1万9千名の意思に反し、9月議会に続いて継続審議となってしまいました。
 3月の議会においては、是非採択するよう、議員さん達に声をかけてください。議会は市民の代表なのです!

◆手渡す会・12月~1月の出来事
12/5  人吉市議会ダム問題対策特別委員会と2回目の意見交歓会
   11 「孫子に残そう清流球磨川じいちゃん・ばあちゃんの会」発足
   14 福岡県星野村村議らと「ダム反対」で情報交換会
   15 人吉市議会へ「川辺川ダム建設見直し」陳情署名追加提出 
      (これまでの累計6万1021名、人吉市1万8789、市外4万2232)
   17 初代環境庁長官・大石武一氏「ダムと環境を語る」講演会
          (カルチャー小ホール  400名)
   21 国営川辺川土地改良事業への「異議申立書」 
     対象農家の約1/3の1153戸分提出 
   22 人吉市議会「川辺川ダム見直し陳情書」9月に続いて継続審議に
      市役所前で陳情書採択要求行動  50名参加 
   31 「ちょっと待て、川辺川ダム」清流リレーマラソン
       (人吉市~熊本県庁)  20名参加
1月上旬  統一地方選挙に向けての候補者および「市民の会」発足への調整
1/26  シンポジウム「公共事業をチエック」(全国連絡会ほか主催)に参加(東京)、川辺川ダム問題を全国にアピール
  29  「ダム問題を考える市民の会」発足
2/15  フォーラム「川と開発を考える」(東京)に参加。ビアード総裁に、川辺川ダム問題を訴える。

◇会計報告(94、12、3~95、2、15)
収入の部      金額       備考 
年会費・カンパ   770,822 グッズの売上、雑収入等も含む 
合計         770,822  
支出の部      金額       備考 
郵送費        33,670 資料発送、署名用紙発送、領収はがき代など 
紙代         56,444 署名用紙、ニュース、ビラ、資料など  
事務用品費      5,468 封筒、文具、印刷外注費など  
事務所維持費   200,639 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機、水道など 
旅費         120,000 東京延べ3人分  
前回までの個人立替分  19,109 
その他         31,969 器材借用費、地区集会公民館使用料ほか 
合計         467,299 
 (収入)    (支出) 
770,822-467,299=303,523円
◆会員の皆様、協力者の皆様、市民の皆様のご協力により、手渡す会始まって以来の黒字会計となりました。今後、県や国への働き掛けや、日本の官僚や政治家には大きな圧力となる「ニューヨークタイムズ」への意見公告掲載など、多様な活動を考えております。引き続き、ご協力をよろしくお願い致します。

◆「ダム問題を考える市民の会」が発足しました
 来る4月23日の統一地方選挙に、川辺川ダム反対や見直しの立場を表明する「市議会議員、県議会議員、人吉市長」の立候補者を支援する目的で、ダム問題を考える市民の会が結成されました。発会式は1月29日、青井神社で約40名を集めて行われました。決定事項は、下記の通りです。
◇基本方針
 郷土の未来を奪う川辺川ダム建設の本体着工を阻止する。みんなの知恵とやる気を生かす、市民参加の開かれた市政をめざす。
◇事業内容
 公開質問状の送付。チラシ発行、配布などの広報活動。ダム反対や見直し候補者への支援活動。
◇役員   
会長 外山敬次郎
副会長 馴田章 鶴上寛治 岡富郎 重松隆敏    
相談役 平野政利 吉村伯舟 西清説 堀尾芳人 山下春男   
理事 山賀勝彦 吉村勝徳 大山嘉子 下田猪熊 小山道子 藤原宏   
事務局長 木本雅己    
事務局員 厚地宣行 東慶治郎 佐藤亮一 宮田正治   
会計責任者 川辺良信   
監事 三原竹二 桑原克彦 佐東チヨキ  
会員 当会の主旨に賛同する個人もしくは団体を会員とします。
■会費は一口1000円です。多くの方の参加を御願いいたします。入会連絡先は、くま川ハウス内、川辺良信までよろしくお願いいたします。

◆編集後記 
 寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしですか。くま川ハウスのスタッフも風邪をひきつつ頑張っています。2月15日にはアメリカから開墾局のビアード総裁が来日し、講演会とダム問題についてのシンポジュームが東京で開催されました。開墾局はアメリカのダム建設の最高権威です。今後アメリカはダムに頼らない水問題の解決を目指すと、明言しています。くま川ハウスからも二人のスタッフが参加し、総裁に川辺川ダム問題の現状を綴った英文を手渡し、直訴しました。21世紀は環境第一の時代になります。みんなの手で川辺川ダム建設を阻止しましょう。(M.K)

会報かわうそ8号 1994年12月7日発行

会報 かわうそ 8号
     [発行責任者] 
      清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
      流域郡市民の会 会長 池井 良暢 
         1994年12月7日発行

◆初代環境庁長官 大石武一
   「ダムと環境を語る」講演会 
   12月17日(土)カルチャーパレスにて開催します
 このたび、初代環境庁長官である大石武一さんの来人が急きょ決定しました。これまで「手渡す会」は、全市民的な市民運動を進めてきており、国のレベルでも各マスコミや県出身の国会議員、そして全政党にも「川辺川ダム建設計画」の問題点を訴えてきました。それにより、国会議員では無所属の紀平さんや共産党の有働さんが人吉に来られ、川辺川ダム問題を調査し、国会でも取り上げられるようになりました。
 そして今回は、自民党の代議士会長も務められた大石さんを迎えることになりました。県や地方の議会に与える影響も非常に大きいと思います。
 人吉ではすでに「ダム見直し」を求める市民の陳情署名数も有権者の過半数を大きく上回っています。今後、県や国に本格的に「川辺川ダム見直し」を働き掛けるためにも、大石さんの素晴らしいお話をお聞きしたいものです。
 今回チケットを2枚(県内の方に) 同封させていただきました。年末の土曜日でお忙しいこととは存じますが、ご家族・ご友人お誘い合わせの上、多数のご参加をお願いします。なお、チケットの精算は、当日会場受付けでお願いします。

           大石武一講演会のチケット


◆じいちゃん・ばあちゃんも
     ダム見直しに立ち上がる!
 「孫子に残そう清流球磨川 じいちゃん・ばあちゃん大集会」が10月14日、1000名を集め人吉文化センターで開かれました。
 午後1時半から始まった集会では、岡富郎実行委員長(85才)が「球磨川にこれ以上ダムを造らせないようにしよう」とあいさつ。意見発表の後、「ダムで栄えた村はない!血税を郷土破壊に使うな」、「球磨川を子供達が泳げる昔の清流に戻すこと」など集会宣言とスローガンを採択。
 応援にかけつけた、ばってん荒川さんも歌としゃべりでダム見直しを訴え、最後はチンドン屋にふんしたお年寄りを先頭に、「ダムはムダ、ムダ」など書かれたプラカードを手に、繁華街をパレードしました。 その後、この集会の実行委員が中心となり市長や議長と会見し、ダム見直しを訴えました。
 12月11日(日)の午前10時より青井神社で「孫子に残そう清流球磨川!じいちゃん・ばあちゃんの会」の発会式があります。急ですが、こちらにも多数のご参加をお願いします。
     孫子に残そう清流球磨川 じいちゃん・ばあちゃん大集会
      壇上は、岡富郎実行委員長(85才) 人吉文化センター               1994.10.14 緒方撮影

     孫子に残そう清流球磨川 じいちゃん・ばあちゃん大集会
      満員の人吉文化センター 1994.10.14 緒方撮影



◆手渡す会・8月~11月の出来事
 8/30 人吉市議会へ「川辺川ダム建設見直し」陳情署名4万8436人分提出(人吉市1万0222、市外3万8214)
 9/11 孫子のための「じいちゃんばあちゃんの館」祭り 約200名参加
   14~有働正治参議院議員、現地調査に入る
   26 人吉市議会「川辺川ダム建設促進に関する意見書」採択
10/2 清流川辺川を守るカヌーデモ 野田知佑さん来人 約100名参加
    9 保母武彦教授(島根大)を招き研修会
   14 「孫子に残そう清流球磨川」じいちゃん・ばあちゃん大集会約1000名参加
11/4 農水省、川辺川土地改良事業の計画書決定 8日から縦覧公告
  11 人吉市議会へ「川辺川ダム建設見直し」陳情署名追加提出
     (これまでの累計5万7286名、人吉市1万6335、市外4万0951)
  13 署名採りピクニック  約20名参加 
  28 旅館業、川下り船頭、鮎問屋、主婦、釣り師など11名の市民が「川辺川ダム建設見直し」の陳情書を人吉市議会に提出

◇地区集会を8月21日から、若宮神社、温泉町、上薩摩瀬町、下林町、瓦屋町、合ノ原町、鬼木町、願成寺町で開催しました。 ◇署名活動は、ほとんど毎日取り組みました。 ◇毎週月曜の夜8時頃より、「くま川ハウス」で定例会を行っています。どなたでもご自由に参加することができます。ぜひ一度、のぞいてみて下さい。皆様のお越しをお待ちしております!


◆ダム見直し陳情署名、6万人分に迫る!
   署名にご協力頂き、本当にありがとうございます
 今年の8月20日時点では約7000名分だった人吉市民の「川辺川ダム見直し」の陳情署名は、4か月足らずで2万名に迫るまで集まりました。人吉市内の会員や協力者の皆様方には大変なご苦労をお掛けしました。
 署名は、11月11日提出分で5万7286人分(人吉市民1万6335人)となり、その後集まった分は合計6万人に迫り、12月市議会前に提出の予定でしたが、現在提出の時期を見計らっております。お手元に署名用紙がもしございましたなら、至急「くま川ハウス」までお送りください。

◆人吉市議会の動き
 9月の定例市議会では、当時提出されていた人吉市民約1万3千名の「ダム見直し」の陳情署名を無視する形で、「川辺川ダム建設促進に関する意見書」が採択されてしまいました。
 しかし、その後市民の「ダム見直し」の陳情署名数は増え続け、現在は市の有権者の過半数を大きく上回る2万名に迫る勢いです。議員さんの意識もずいぶん変わりつつあるように思います。住民の代表者が議会なのです。議会がダム見直しを表明するよう、皆さんからも議員さんに声を掛けてください。     人吉市役所前でアピール 中央に野田知佑さんの姿も見える             1994.12.22 手渡す会撮影

◆会計報告(94、8、25~94、12、2) 
収入の部      金額       備考 
年会費・カンパ  1,210,047 グッズの売上、雑収入等も含む 
合計        1,210,047
支出の部      金額       備考 
郵送費       252,831 会報発送、緊急署名願い発送、カンパ依頼発送など  
紙代        130,807 署名用紙、ニュース、ビラ、資料など  
事務用品費    100,613 封筒、文具、印刷外注費など  
事務所維持費  321,181 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機、水道など 
旅費        78,777 岡山苫田ダム全国集会など 
火災保険料     30,000 
紙折り機      164,800 
その他       34,768 地区集会公民館使用料ほか 
合計       1,113,777
 (収入)      (支出)
1,210,047-1,113,777=96,270円 (収支)  
 (これまでの個人立替分) 96,270-115,379=△19、109円
*この期間中は、9万6千円あまりの黒字会計となりましたが、昨年9月からの個人立替分を補填したために赤字会計となりました。

◇カンパのお願い 手渡す会の会計は、皆様方の年会費(1000円)とカンパによって成り立っています。支出の方は、運動の急速な盛り上がりと事務所(くま川ハウス)の設立や、人吉市内全世帯配布を目標にした「昔の球磨川を取り戻すニュース」の発行などにより、会計報告の通り現在赤字財政でやりくりしております。(赤字分は、個人の負担で支えられています。) 会費やカンパには、次の3通りの方法があります。
■年会費1000円 …同封の郵便振替用紙でお願い致します。 
■カンパ      …同封の郵便振替用紙でお願い致します。 
■定期カンパ(ハウス応援団) …毎月、定額のカンパ(一口千円より)を、口座の自動引き落としでお願いしております。  (お問い合わせは、担当スタッフ佐藤亮一までお願いします)

 会報「かわうそ」発送時に、毎回郵便振替え用紙を同封させていただきます。なにとぞ、美しい郷土を未来に手渡すために、皆様方の力をお貸しください。また、定期カンパ(ハウス応援団)の手続きをされた方は、年会費も兼ねておりますので、同封の郵便振込用紙では納入されなくても結構です。   「川辺川利水事業に異議申し立てをしよう」看板  相良村永江            1994年12月 小杉撮影

◇新聞に投書しましょう! いつでも、誰にでもできる自然保護運動は、新聞の投書です。お金もかからず、何十万もの人達に訴えられ、おまけにお礼まで(例えば朝日の場合三千円)もらえます。最近は、熊日新聞にもダム関係の投書が目につくようになりました。どの新聞も400~500字程度です。さあ、今から原稿用紙を用意して、みんなにダム問題を訴えましょう!

◆編集後記 早いもので、今年もあとわずか。この一年、本当にいろんな事がありました。思えば今年の2月頃はホントに寒かった。しかし、春になると同時にハウスができ、人が集まり始め、イベントもたくさんこなして、広く市民にダム問題を訴えることができました。7月の全国集会からは、署名という目に見える形での運動の成果も得る事ができ、地元での運動も大きな局面を迎えました。「ダム凍結」の明りも見え始めたように思えます。来年からは全国的な運動に盛り上げるためにも、皆様の力が必要です。未来のために、力を合わせて頑張りましょう!(N.O)
・皆様方のご感想、ご意見、ご投稿をお待ちしております! 人吉市新町16番地 「くま川ハウス」までどうぞ 電話FAX0966(24)9929

2008年10月11日土曜日

会報かわうそ7号 1994年8月29日

会報 かわうそ 7号 
       [発行責任者] 
         清流球磨川・川辺川を未来に手渡す
         流域郡市民の会 会長 池井良暢 
            1994年8月29日発行

◆7・30全国集会
  1000人集め、カルチャーが燃えた! 
 たくさんの皆様、ご参加・ご協力ありがとうございました~
 7月30日(土)午後2時より、人吉カルチャーパレス大ホールにおいて「子守歌の里・五木と清流球磨川を守る全国集会」が行われました。月末の土曜の午後であったにもかかわらず、会場には郡市民や全国から様々な人達が参加し、1000人以上がカルチャーパレスの大ホールを埋めました。
 まずは、全国連絡会の遠藤保男さんが基調提案。次に、村ぐるみで細川内ダム計画阻止を打ち出している徳島県木頭村長の藤田恵さんが「国は大きなプロジェクトを小さな村に押し付けて来るが、これは地方自治の侵害。ダム反対は地方自治を守る事」と訴えました。
 次に、五木村の土肥ケイ子さんが、人口の減少など将来の不安を語った後、手渡す会の高場英二さんの「目で見るダム問題」と題した五木村と球磨川・川辺川の現状報告がありました。使用した85枚のスライドは、スタッフの努力の結果です。視覚に訴えたため、分かりやすかったと好評でした。次に、甲斐あきひろさんのオン・ステージ「この川を上って」。会場を埋めた人達の心とぴったり合った曲で、涙をこらえる人もいました。
 休息をはさみ、後半は「五木村と清流球磨川を守るには?」と題したフリートークです。最後に、中高生らで作る「清流川辺川を守る若鮎の会」が登場し、柳原哲郎君が「青かった清流を思い出にしていいのでしょうか」とアピール。集会宣言として建設省への建設に関するデータ公開、ダムに頼らない五木村の立村計画に取り組むなどの要求を採択しました。
 壇上でアピールする清流川辺川を守る若鮎の会(ダムに反対する中高生の会)
      代表の柳原哲郎君  1994.7.30 手渡す会撮影

          満席の人吉カルチャーパレス大ホール
           梅山究さんの姿も見える。 手渡す会撮影

  交流会のスナップ。梅山究さん、緒方俊一郎さん、藤田恵さん(当時木頭村長)、原豊典さん、土肥ケイ子さん、高場英二さん、藤原宏さん、上渕徳光さん、遠藤保男さん、神宮寺清子さんら 手渡す会撮影

        交流会のスナップ。土森武友さんら 手渡す会撮影

   「ちょっと待て川辺川ダム」パレード。人吉市中川原をスタート 手渡す会撮影

      「ちょっと待て川辺川ダム」パレード。人吉市内 手渡す会撮影

◆ハウスは燃えているか…!?
 5月21日の「ハウス開き」(映画・虹の谷上映)で事務所を開設して以来、手渡す会も多様な活動を展開し、くま川ハウスも非常ににぎやかになりました。大型テレビを始め、たくさんの人達からの寄贈で設備も整い、6月4日の海・山・川を守る九州住民合宿、6月29日の福岡賢正さん「国が川を壊す理由」出版記念講演会、そして7月30日の全国大会と、回を重ねるたびにスタッフも参加者も増えて行き、運動も非常に盛り上がりを見せています。
 署名活動をしても、住民の皆様方がダム問題に非常に関心を持たれて来ていることがよく分かります。今後も多様な活動やイベントを行いたいと思いますので、是非、ハウスにお立ちよりください。皆様方のアイディアも、お待ちしています。これまで行ったイベントの中から、いくつかご紹介します。
◇球磨の野の花・押し花で
 押し花を使って、自分だけの作品を作ろうという集いが、6月27日夜、くま川ハウスにて開かれました。集まった約30名の女性が、ウチワやしおり作りに挑戦しました。参加者たちは、講師の重松美代子さんが用意した四季の鮮やかな押し花の中から気に入った花を選び、ピンセットでウチワやしおり等に配置。それを特殊なフィルムで覆い、アイロンでプレスすれば出来あがり。大変好評で、この集いはその後三回も開かれました。


◆「手渡す会」(清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会) くま川ハウスのご案内 
*会長  池井良暢(球磨郡多良木町黒肥地1668-1)
*事務局 重松隆敏(人吉市北泉田町214 TEL0966(22)3917) 
*事務所 くま川ハウス(人吉市新町16 TEL.FAX0966(24)9929) 
毎週月曜日、午後7時30分~9時まで、くま川ハウスにて定例ミーテイングを行っています。一度、のぞいてみて下さい!

◆野坂建設大臣との話し合い実現!
 去る7月22日、水源開発問題全国連絡会と野坂浩賢建設大臣との話し合いが、東京の建設省の建設大臣室で行われました。
 水源開発問題全国連絡会は、私たち「手渡す会」を始め、「長良川河口ぜき建設差止め訴訟原告団」や、7・30全国集会で講演された藤田村長の「細川内ダム反対連絡協議会」など全国16団体が参加して昨年11月に結成されました。いずれも、30年から40年も前に計画され、現在では事業を推進する根拠が全て失われているダム計画を抱えた地域の団体です。
 全国連絡会は、昨年12月24日、細川内閣時の五十嵐建設大臣と初めて話し合いを実現させました。五十嵐大臣は、「水源開発事業などの大規模公共事業は、計画策定から30~40年も経過して、当時と状況が大きく変わり、かなり問題が生じてきている。計画当初の目的が今も有効か否か、客観的に検討・評価して勧告する機関の設置が必要である」と言明されました。
 そこで今回、「水源開発事業などの見直し機関を総理大臣直属の第三者機関として早急に設置する事」などを要請するために、野坂大臣との話し合いを持ちました。話し合いの中で大臣は、今後とも住民との話し合いには積極的に応じる事や、五十嵐前大臣が表明した「水源開発事業の見直し機関の設置」については、その姿勢を引き継ぐことなどを発言されました。
 建設大臣との話し合いを終え、時代は確実に変わりつつある事を実感しました。建設大臣がダムに疑問を持つ市民団体と会ったり、事業の問題を認める発言をするなど、数年前ならとても考えられなかった事です。ベルリンの壁が崩壊したように、時代の流れがダム計画を突き破る日も、そう遠くはないぞと確信しました。
    野坂建設大臣(左端)との話し合い 1994年7月22日 建設大臣室
     手渡す会の緒方紀郎さん、水源連の嶋津さんら 水源連撮影

◇7・30全国集会会計報告 
(収入の部)          
・入場カンパ( 813人分) 813,000
・物品販売の利益     21,340 
・臨時カンパ        32,771
 計             867,111            
(支出の部) 
・通信費         480,875 
・スライド作成       34,560 
・事務用品費        94,097 
・会場費・宣伝接待費  244,603
 計             854,135 
(収支) 867,111-854,135=12,976 
 *残金12,976円は、手渡す会の会計に計上します。

◆今後のイベントのご案内 
◇じいちゃん・ばあちゃんの館まつりについて
 9月11日(日)午後2時から5時まで、駒井田町の「じいちゃん・ばあちゃんの館」(九州技術専門学校前)で行われます。内容は不用品バザーやフリーマーケット、じいちゃんばあちゃんの腕自慢・味自慢など盛り沢山です。たくさんのご参加をお待ちしております。

◇カヌー大会について
 10月1日(土)2日(日)、野田知佑さんを迎え、「清流川辺川を守るカヌー大会」を計画しています。1日にくま川ハウスに来てください。来た人から日本一の清流・川辺川を下ります。夜は、野田さん、菊屋奈良義さんを囲み、朝まで飲み明かしましょう!お問い合わせは、くま川ハウスまで。
◆手渡す会・1周年の歩み
 昨年の8月、私たちの会が発足して早1年が経過しました。私たちの運動が大きな広がりを見せたのも、多くの方方の支えがあったのと、「川辺川ダム計画」自体が多くの問題点を抱えているからだと思います。私たちの1年間の主な歩みを振り返って見ました。
1993,8, 8  「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」発足(青井神社・40名参加)
   9, 4  一斉ビラ配布、署名活動開始(人吉市内) 
    9,23  「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民大会」開催(カルチャー大ホール700名) 
   10, 2  川辺川利水事業対象地域への利水問題のビラ配布開始
   10,17  「川辺川利水事業を考える座談会」黒肥地地区にて
   10,26  「水と農業を語る」講演会 山下惣一氏(相良体育館  100名) 
   11,23  下うけ・松原ダム、日田市訪問ツアー 
   12,24  「水源開発問題全国連絡会」五十嵐建設大臣と初の話し合い
1994,1,25  水害常襲地帯、地区集会開始 
   ~2,15まで4か所  
   4,25  利水を考える会「むらおこしと川辺川シンポジウム」に参加(相良体育館  100名)
   5, 3  多良木地区「利水事業計画変更同意取消し」要求書集め開始
   5, 5  五木村長訪問  *全国連絡会事務局 遠藤氏も同行
   5,13  利水を考える会、 127名の同意取消し要求(九州農政局) 
   5,21  「くまがわハウス」事務所開き(映画・虹の谷上映 100名)
   6, 4  第6回「海・山・川を守る九州住民運動交流集会」*生越忠氏・山下弘文氏講演(第一映劇  150名)
   6, 5  「ちょっと待て、川辺川ダム」街頭パレード
   6,12  ハウスイベント「清流の川石に絵を描く会」30名
   6,27  ハウスイベント「球磨の野の花、押し花で」30名
   6,29  「国が川を壊す理由」(福岡賢正著)出版記念講演会(カルチャー小ホール 250名)
   7,22  「水源開発問題全国連絡会」野坂建設大臣との話し合い 
   7,30  「子守唄の里・五木と清流球磨川を守る全国集会」(カルチャー大ホール1000名)
   7,31  「ちょっと待て、川辺川ダム」第2回街頭パレード

◆会計報告(93、5、17~94、8、24) 
収入の部      金額       備考 
年会費・カンパ    731,673 68名の皆様方より  
イベントなどの収益も含む 助成金 1,100,000 2団体より  
合計       1,831,673
支出の部      金額       備考
郵送費        111,250 
事務用品費      228,220 紙、封筒、文具、印刷外注費など  
雑費         123,181 旅費、消耗品など 
事務所維持費     367,488 家賃、電気、電話、コピー機、印刷機ほか      
合計         830,139 
(収支) 1,831,673-830,139=1,001,534円 
(これまでの個人立替分) 1,001,534-1,116,913=△115、379円
*この期間中は、2団体からの助成金110万円がありましたので、久し振りの黒字会計となりましたが、昨年9月からの個人立替分を補填したために赤字会計となりました。

◆事務所(くま川ハウス)設立のための寄贈 
(大口の寄贈のみ、イニシャルと金額を皆様方にお知らせします)
*F氏より ■事務所改築費  1,380,000円   ■冷蔵庫  75,000円  ■TV・VTR 331,500円   ■コピー機  540,000円  ■看板(3台) 400,000円 
*S氏より  ■クーラー 104,000円   ■ファンヒーター 46,000円  ■電話・FAX 140,000円
*その他、印刷機、水槽セット、台所用品、食器、デスク、扇風機、テーブル、棚、インテリア用品、各種事務用品など、新品からご家庭でいらなくなったものまで、たくさんの品物をたくさんの人達から寄贈していただきました。ありがとうございました!

◆手渡す会は、皆様方のカンパで成り立っています!
 手渡す会の会計は、皆様方の年会費(1000円)とカンパによって成り立っています。支出の方は、運動の急速な盛り上がりと事務所(くま川ハウス)の設立により、会計報告の通り現在赤字財政でやりくりしております。(赤字分は、個人の負担で支えられています。) 会費やカンパには、次の3通りの方法があります。
 ■年会費1000円 …同封の郵便振替用紙でお願い致します。
 ■カンパ      …同封の郵便振替用紙でお願い致します。
 ■定期カンパ(ハウス応援団) …毎月、定額のカンパを、口座の自動引き落としでお願いしております。

 会報「かわうそ」発送時に、毎回郵便振替え用紙を同封させていただきます。手渡す会も結成以来1年が過ぎました。年会費の納入とともに、カンパ(原則として一口1000円で、何口でも結構です)の方にもご協力をお願いします。年会費だけでは、正直なところ郵送費だけで使い切ってしまう状況です。なにとぞ、美しい郷土を未来に手渡すために、皆様方の力をお貸しください。なお、9月からは、年会費とカンパの領収書は、はがきで郵送させていただきます。また、定期カンパ(ハウス応援団)の手続きをされた方は、年会費も兼ねておりますので、同封の郵便振込用紙では納入されなくても結構です。

■郵便振替えの口座は…熊本7-27826「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」まで。
 *毎月定額のカンパ(ハウス応援団)へのお問い合わせは、担当スタッフ 佐藤亮一(TEL24-9929)までお願いします。

◆よりどりみどり・手渡す会グッズ 
Tシャツ、音楽テープ、押し花の絵葉書、清流の石絵……たくさんの方々が、アイデイアをこらした楽しい、心のこもったグッズが続々と完成しています。欲しい方は、球磨川ハウスへ是非お越しください。代金の一部または全部は、カンパとして手渡す会の会計に計上させていただきます。
■「河童とかわうそTシャツ」 1500円 *坂本福治さんの絵がプリントしてあります。
■「清流Tシャツ」 3000円  *西峯多木治さんの手書きの絵です。 
■音楽テープ「五木が泣いている」 1000円 *藤原宏さん坂本福治さん作詞、丸山信一さん曲歌
■押し花で作った絵葉書・うちわ・しおり…200円より*重松美代子さんの作品です。
■毎日新聞連載「再考川辺川ダム」 500円 *福岡記者の取材により、ダム問題がずばり指摘されています。 
■福岡賢正著「国が川を壊す理由」 1550円 *「再考川辺川ダム」が本になりました。
■「川辺川ダム問題調査・対策特別委員会報告議事録 抜粋」 500円  *人吉市議会の貴重な記録です。 
■川石に絵がいた絵 500円より *坂本福治さんの作品です。  
★その他にも、ステッカー、トレーナーなどのオリジナルグッズも現在計画中です。お楽しみに!

◆署名5万人分、人吉市議会へ提出!
  署名にご協力頂き、本当にありがとうございます
◇変わってきた郡市民の意識 
 7・30全国集会を終え、今後は署名活動に重点を置くべきだとのスタッフの意見が多く、8月の下旬からは週に2~3日、午後6時にくま川ハウスに集合して一斉に署名活動を行っています。市民の反応もとてもよく、ほとんどのご家庭が署名に協力していただけます。以前は、「いまさら遅い」等とおっしゃる方も多かったのですが、運動の盛り上がりとともに「やっぱダムは造らんがよかもんな」「頑張って下さい」との声が多くなりました。
 また、テレビや新聞でも、ダム問題が非常にクローズアップされています。ダムの堆砂問題を扱ったニュースステーションの「ダム、砂に埋まる」や、NHKの「農民からの問いかけ~検証・川辺川利水事業」等、くま川ハウスにビデオがありますので、是非見にきて下さい。(ダビングもできます)

◇人吉市議会の動きと署名活動について 
 残念な事に人吉市議会では、9月定例議会において「川辺川ダムの早期完成に関する意見書」を採択しようとしています。これは、人吉市民は川辺川ダムの建設を望んでいるという表明にほかありません。市民の8割以上はダム建設の凍結を望んでいるにもかかわらず、人吉の将来を左右するこの非常に重要な議案は、ほとんどの市民に知らされること無く採択されようとしています。
 そこで、これまで全国から集まった約5万名分の署名(内、人吉市民の署名約1万名分)を、市議会への陳情締切の8月30日に提出することを決定しました。
 議員に、議会に、何とかして市民の声を伝えなければなりません。今後も、署名活動へのご協力をよろしくお願いします。(これまで集められた署名用紙がお手元にありましたなら、至急「くま川ハウス」までお送りください)
  土屋議長(当時)に署名5万人分を提出する重松隆敏事務局長 緒方撮影


    山のような5万人分の署名。木本雅己さんの姿も見える 緒方撮影

◇地区集会について 
 市内の署名活動と同時に、署名を集めている地区周辺の住民の皆様方を対象に、ダム問題を考える「地区集会」を開催しています。8月21日には五日町の若宮神社で、27日には温泉町の老人福祉センターで多くの住民の皆様方の意見を聞くことができました。今後も市内各所でこのような集会を開いて行く予定です。

◇ダムの問題点をみんなに伝えよう! 
 ダムが大きな問題点を抱えていることを、もっともっと多くの人達に伝えましょう。今回、人吉市内にお住まいの方には「昔の球磨川を取り戻すニュース」を同封しました。このようなチラシを、今後2~3週間に1回発行します。これを1人20~100枚程度(ご無理されない範囲で)、ご近所・ご友人・職場などに配っていただけないでしょうか。チラシは「くま川ハウス」にあります。お電話でも結構です。ご協力をお願いします。

◆編集後記 
 早いもので、手渡す会も1周年を迎え、会報を編集するに当たり資料を整理してみたら、出てくる出てくる…!「よくこれだけやれたな」という感慨が込み上げてきました。これも、多くの方々のご賛同があったからです。また、全国のたくさんの団体や仲間たちと連携を深め、運動を進めるようになれたのも大きな成果だと思います。ダム本体着工は、来年度とも言われています。これからが正念場です。美しい郷土を未来に手渡すために、力を合わせて頑張りましょう!(N.O)